カナダ 住宅市場 2022年12月
住宅販売市場の概況
カナダ 不動産協会 (CREA) のデータを元にして、WOWA.ca が2023年1月24日に発表した資料によると、2022年12月のカナダの月間住宅取引件数と平均住宅販売価格は、前月比、前年同月比すべてにおいて下落となりました。
特に取引件数は過去最高に近かった前年同月を39.1%下回り大きな下落となりました。販売価格も前年同月比で12%低下と、カナダの住宅市場は利上げと需要鈍化の影響を大きく受け続けている結果となりました。
新規登録住宅件数は、ブリティッシュコロンビア州とケベック州の減少を筆頭に前月比6.4%減となっており、12月の新規供給量としては過去最低水準でした。
CREA 要人のコメント
「年初に記録的な高水準だったものが、年末には過去10年の移動平均をわずかに下回るという、2022年はカナダの住宅活動において単年度で過去最大級の変化が見られました」 CREA ジル・オーディル議長
「2022年の住宅市場の話題は、高インフレと金利上昇に関するものでした。2023年の市場は、それらの要因が反対方向にどのタイミングでどの程度戻るのかに左右されるでしょう。
住宅需要は引き続き伸びており、供給が最大の課題であることに変わりはありません。2023年の住宅市場がどのような動きになるかは、カナダ中央銀行がどれだけ早くインフレを抑制し、借入コスト (つまり金利) を下げ始めるかにかかっています」 CREA シニアエコノミスト ショーン・キャスカート氏
ブリティッシュコロンビア州とオンタリオ州の状況
ブリティッシュコロンビア州は、依然としてカナダで最も住宅購入費の高い州です。2022年12月の平均住宅販売価格は、前年同月比で12%減、前月比で0.5%増の91万1,753カナダドル (以下 ドル) でした。
都市別に見ると、パウエルリバーが前年同月比22%減、フレーザーバレーが同18%減と、平均住宅販売価格の下落率上位を占めています。ビクトリアの平均住宅販売価格は前年同月比9%減の93万3,486ドル。グレーターバンクーバーは同5%減の118万2,935ドルとなりました。
オンタリオ州の2022年12月の平均住宅販売価格は、前月同月比12%の下落、前月比で2.1%下落の81万2,338ドルとなり住宅価格下落が続いています。
オンタリオ州を都市別に見ると、ブランプトンの平均住宅販売価格が前年同月比で19%減少、ハミルトンは同13%の減少を記録しています。オシャワは前年同月比15%減、ロンドンが同13%減、ミシソーガが同11%減、そして、オタワは同2%の減少となりました。
出典 :
January 16 2023 News Release | CREA Statistics
Canadian Housing Market Report Jan 23 2023 | WOWA.ca